第一次ブームの味を引き継ぐ純正札幌ラーメン。

三番館

TEXT/KAGEHIRO WATANABE, PHOTO/SHUN TAKEBE

ご当地ラーメンのはしりとなった第一次札幌ラーメンブーム。三番館は当時の味を今に残す純正札幌ラーメンのお店です。往年の名店・龍園で修行したご主人が西線14条でこのお店を始めたのは昭和58年(1983年)のこと。今では西線でいちばん古いラーメン店になりました。昔から変わらぬ懐かしい味。タクシー運転手御用達、開店当時からの常連さんもいるというのも納得です。

一番人気は札幌ラーメンの定番、味噌味ですが、醤油味や塩味にも根強いファンがいます。肝はスープ。札幌ラーメンといえば、炒めた野菜にとんこつスープです。三番館のスープは、旨味が多く出る“げんこつ(豚の膝関節の骨)”だけでとったもの。そんなスープを、1日以上熟成させた“仕上げスープ”と、その日にダシをとった“粗スープ”の2種類用意してブレンド。しかも、長年つぎたしながら旨味を積み重ねてきた歴史的な味わいです。でき上がるのは、とんこつらしい旨味はあるけれど、臭みはない、上質なスープ。とんこつ嫌いな人でもきっと美味しく食べられるはず。「濃いと言われていたスープが、時代がかわって、あっさりと言われるようになった」とご主人。お店の歴史を感じます。

ラーメンと一緒に食べる餃子も絶品。ラーメンと同じスープで煮立てて、そのまま焼き上げる。このお店の餃子の羽根は、スープで出来ているのです。スープはカレーや中華丼などのほとんどのメニューに使っているので、ラーメンが気に入ったなら、ほかも試してみてはいかがでしょうか。そこには、長い歴史の中で円熟した技と熟成した美味しさが満ちているのです。