新札幌で、世界の海に潜る。

サンピアザ水族館

TEXT/REINA ABE, PHOTO/NAOKO TAKAHASHI

海を持たない札幌にある唯一の水族館は、1982年にオープンしました。コンパクトな施設ですが、海水魚や淡水魚、甲殻類など、なんと約200種約10,000点もの生物を展示飼育しています。世界の幅広い海洋が再現されているのも特徴で、北海道近海からサンゴ礁が広がる南の海、アマゾン河まで、地球上の海と川を巡り、そこで暮らす魚たちに出会うことができるのです。もちろん屋内施設のため、年中天候を気にせず見学できます。

タッチングプールではヒトデやカニなどを実際に手で触れることができ、子どもたちでにぎわいます。1Fの回遊水槽で約1,500匹の魚を相手に行われる「餌付けショー」や、イシダイが4つの特別水槽で繰り広げる「魚のサーカスショー」、「ナイトウォッチング」、「カニ釣り体験」など、イベントや企画展も多く、飽きません。2013年には回遊水槽がリニューアルし、魚や群れの動きをよりダイナミックに感じられるようになりました。

人気者のクリオネ、カクレクマノミ、ニシキアナゴをはじめ、エイ、ウツボ、ピラニア、ピラルクー、オショロコマなど、実に多様な海の生物が勢揃い。それぞれの生物独特の、美しく舞うような泳ぎ、水草や砂底に身を潜める仕草……一つひとつの水槽の前で足が止まり、じっと見入ってしまいます。2Fでは、ゴマフアザラシやコツメカワウソなどの海獣、イワトビペンギンやフンボルトペンギンが、愛嬌のある動きで楽しませてくれます。

売店「MARINE SHOP」には、魚たちがモチーフのステーショナリーやマスコット、精巧なフィギュアなど、水族館ならではのマニア心をくすぐるグッズが多数並びます。おみやげに買い求める人も多いそうです。 ほの暗い空間に浮遊する色とりどりの魚たちは、ときに幻想的。新札幌の駅前に、世界の海が広がっています。

サンピアザ水族館

札幌市厚別区厚別中央2条5丁目7-5
TEL.011-890-2455
営業時間/4~9月 10:00~18:30
     10~3月 10:00~18:00
  *入場券の販売は閉館30分前に終了
料金/大人900円、子ども400円、
   65歳以上720円
休館日/年中無休
www.sunpiazza-aquarium.com